ミットナット・フレール
アルザスはビオロジーやビオディナミ栽培に挑戦する生産者がとりわけ多い地域ですが、中でも特に注目されている新世代の造り手がここです。
”ミットナット”は”ミッドナイト”の意。マルセル・ダイス当主ジャン・ミシェル・ダイスの親友でもあるマルクとクリストフのミットナット兄弟。赤坂のフレンチレストランで長年シェフをしていたという札幌出身の由佳さんは、クリストフの奥さん。ラベルにも入っているこのドメーヌのキャッチフレーズ「Terre d'étoiles」(テール・デトワール)は、「星々きらめく土地」という意味です。
「ビオディナミをはじめてから、猪や鹿が畑に入ってくるようになりました。動物達は、農薬や化学肥料を使用している隣人の畑には入ろうとしません。それと、畑に野生のチューリップが咲いたり、野いちごが実るようになったんですよ」という由佳さん、今日も畑で土まみれになりながら、ピチピチと弾けるように健康なぶどうの栽培に一心不乱に取り組んでいます。
ワインは透き通るようにピュアでとても上品な口当たりながら、その奥行きのある深い味わいに心を打たれます。
キュヴェ・ギョタク
「お寿司に本当に合うワインは何か?」 赤坂のレストランで長年シェフを務めていた「元プロ」の由佳さんは、夫のクリストフとともに長年このテーマに取り組んできました。 「一口にお寿司に合うと言っても、お魚だけではなく、酢飯、わさび、しょうゆ、ガリとも合わなくてはなりません」。
研究に研究を重ねた夫婦が辿り着いたひとつの結論は、リースリング、ゲヴュルツトラミネール、ミュスカ、ピノ・グリ、ピノ・ブランの5品種のブレンドでした。「ブレンド比率は企業秘密です(笑)。ヴィンテージによってブレンドも変わります」。尚、このワインは、アルザスの伝統的呼称における、いわゆる「gentil (ジャンティ)」(50%以上貴品種を使用したブレンドワイン)です。
無形文化遺産に登録された和食の人気とともに世界中で大ブレイク。