クリスチャン・ヴニエ
クリスチャン・ヴニエは、若い頃から自然派ワインに興味を抱いており、1995年に従兄弟のティエリー・ピュズラと一緒に農業学校に入学しました。農薬の害などについて農民や周辺住民が知らなかった時代に、ルネ・モスやジュー・ピトン達とも一緒に、当時としては革新的な有機栽培を学びました。クリスチャン家系は、ロワール地方のブロワ近くで何代も続いている農家ですが、スタート時には、父親の畑の葡萄が醸造に適していなかったので、畑を借りましたが、現在は葡萄の植え替えも終えてトータル8haの畑を所有。7つの品種を栽培しています。
ピエール・オー・シアン ルージュ
2022年の情報です。
ピノ・ノワール。樹齢約30年の葡萄。全房で約15日間のセミ・マセラシオンカルボニック。50%ずつ樽とタンクで発酵と熟成の後、瓶詰め前にブレンド。
仄かにオレンジがかった淡い赤色。ドライ苺、バラのドライフラワー、土、クローブやオールスパイスが混ざり合う複雑性のある香りに、仄かに薫るバニラ香がまろやかな印象を与えます。軽やかなミディアムタッチで、滑らかなテクスチャーで口中へと優しく広がります。アタックは赤い果実の透明感のある果汁や風味が若々しく可憐な様子を伺わせ、少しづつ重なるようにクローブの甘苦いスパイスやバニラの円く柔らかいニュアンス、ドライフラワーなどの上品なたおやかさが感じられ、味わいに複雑性や奥行きが生まれます。今後の熟成でそれらの要素がバランス良く溶け込み、更にエレガントで複雑性に満ちた魅力が引き出されていくことでしょう。
2020年の情報です。
ピノ・ノワール。全房でセミマセラシオンカルボニック。50%ずつ樽とタンクで発酵と熟成させて、瓶詰め前にブレンド。
やや深いガーネット色。苺など赤い果実のドライルフルーツ、グリオットチェリーのコンフィチュールなどやや充実感のある果実香に、ドライいちじく、クローブやオールスパイス、木の皮など深みやコクを感じさせる香りが加わり、例年に比べて果実味は凝縮感があり落ち着いた印象を受けます。軽やかなタッチでしなやかに口中へと馴染み、伸びやかな酸は充実した風味に繊細な飲み心地や上品な様子を与え、赤い果実のドライフルーツなどエキスの緻密な果実味に甘苦いスパイスのニュアンスが絡み合いながら広がります。ピュアで若々しい果実味や繊細さ、エネルギーのある酒質、深みや複雑さなどが調和した味わいで、今後の熟成の過程で更に複雑性に富みエレガントで凛とした様子に磨きがかかることでしょう。(インポーターさん資料から抜粋)