ドメーヌ・ド・ベル・ヴュー
ロワール河左岸、ナント市から南東へ 40 km ほど下ったセーヴル川沿いの町クリソン。セーヴル・エ・メーヌの地区の中でもヴァレに次いで「復活祭を祝うワイン」をつくることで有名なミュスカデの主要産地だ。そのクリソンの隣のこじんまりした村ジェティニエにジェローム・ブレトドーのカーヴがある。彼の所有する畑はヴァレの町からジェティニエ村の間に所々点在し、総面積 8 ha のうち 4 ha がミュスカデの畑、他はヴァン・ド・ペイ(val du Loire)の畑で、全て南向きの日照に恵まれた場所に位置している。この地域の気候は、大⻄洋から 100 km ほどしか離れていないため、海洋性気候の影響を受けやすい。そのため、気温は穏やかに安定しているが、他のワイン産地に比べて比較的雨が多く、毎年ベト病の心配がある。
現オーナーであるジェローム・ブレトドーは、ヴィニョロンとは全く無縁の家系で育ったが、彼の父親が大のワイン好きということもあって、なんと︕5 歳の時から毎回食事の時に彼の父親からワインを味見させてもらっていていたそうだ︕彼が本格的にワインに興味を持ち始めたのは 15 歳の時︕彼の誕生日に、父親から何気なくプレゼントされたボルドーワインの教本が彼のワイン人生に火をつけた。以来、アルバイトで貯めたお金を全て、本に掲載されているボルドーワインに注ぎ込み、独学でワインをマスターしていく。18 歳の時に、ヴァレの隣村ランドローにある醸造学校で 2 年間醸造学を勉強し、そして卒業後、今度はナントのワイン学校で 2 年間栽培学を学ぶ。ナントの学校を出た 1995 年〜2005 年までヴァレにあるワイン農協(アランゴベール)で栽培醸造責任者として働く。当初から「自分のワイナリーを立ち上げる︕」という確固たる目標をもっていたジェロームは、農協でサラリーマンをしながら、同時に自らのワイナリー立ち上げの準備を着々と進めていく。1996 年〜1997 年には親の所有していた土地に VDP のブドウを植樹し、また、暇を見つけてはミュスカデ自然派ワインの大御所ジョー・ランドロンのドメーヌでスタージュをしてビオロジックの実践を積む。2005 年に 4 ha のミュスカデ畑を購入し、その年の 12 月からドメーヌ・ド・ベル・ヴューをスタートさせる。
現在、ジェロームは 8 ha の畑を1人で管理している。(繁忙期は季節労働者が 2〜3 人を雇う。)彼の所有するブドウ品種は、ミュスカデ、グロ・プラン、ソービニヨン・グリ、ピノグリ、シャルドネ、ガメイ、カベルネソービニヨン、カベルネフラン、メルロ、ピノノワールで、樹齢は VdP で 7〜12 年。ミュスカデは20 年平均、古樹のミュスカデは樹齢が 50 年を越える。彼にはたいへんユニークなアイデアがあって、ミュスカデ以外の品種でその土地のテロワールの特徴や可能性を引き出すという試みを 10 年前から続けている。4 ha しかない VdP の畑面積に 9 種類もの異なる品種を植えているのはそのためで、今後も積極的に新しい品種を植えて、将来的にはミュスカデの産地でアッと驚くようなスーパー VdP ワインをつくることを夢みている。
ミュスカデ・ガブロ クロ・ブキナルディエール
ミュスカデ。収穫日は9月23日とブドウが晩熟だった!収量は春の遅霜と花ぶるいにより15 hL/haと大幅減収だった!Bouquinardieresは区画名で、畑はミュスカデの中のトップクリュの一つGorges地区内の小高い丘に3haある!旨味を引き出すために最低18ヶ月熟成させてからリリース!SO2は発酵終了時に10㎎/L、瓶詰め時に20 mg/L添加。軽くフィルター有。マロラクティック発酵100%!
色合いは透明感のある淡いレモン色。グレープフルーツ、黄リンゴ、白い花、潮の香り。ワインはピュア&フレッシュで生き生きとした酸があり、潮の風味のあるダシのような澄んだエキスに滋味深く鉱物的なミネラルがきれいに溶け込む!(インポーターさん資料から抜粋)