ローラン・バーンワルト
1960年代にコルマールの南にある小さな村、オべルモルシュビールで創業。
現当主のステファンは、80年代に父の後を継ぎ栽培をバイオダイナミクスに転換、醸造においてはクラシカルな方法を採用しておりましたが、クリスチャン・ビネーと出会い2007年から自然派ワイン造りに取り組んでいます。
2010年にはジャンマルク・ブリニョが、彼のブドウでワインを仕込んだことから、亜硫酸無添加のワインを主として造るようになっており、2011年にはアンフォラを使ったワインも造るなど、とても挑戦的な生産者です。
ピノ・ノワール・ナチュール
2023年の情報です。
ピノ・ノワール。全房で10日間マセラシオン。フードルで9ヶ月間の発酵と熟成。
薄濁りの仄かにオレンジがかったガーネット色。ドライ苺やフランボワーズといったドライフルーツを想わせる充実感のある赤い果実に、赤紫蘇、ポプリ、土、フュメ香などが重なり、どこかオーヴェルニュのワインを彷彿とさせる、ややトーンを抑えた印象を受けます。凛としたキレのある酸が輪郭を形作り、全体をしっかりと支えるとともに、飲み心地に軽快感を与えています。しなやかなテクスチャーで広がり、エキスがたっぷりと詰まった緻密な赤い果実に、ほどよく黒系果実の芳醇な風味が調和し、深みが感じられます。さらに、ドライフラワーや土、スモーキーなニュアンスが溶け込み、奥行きのある複雑さが際立ちます。余韻には、梅かつおを想わせる旨み感が残り、上品さと落ち着きを兼ね備えた魅力あふれる仕上がりです。
2022年の情報です。
ピノ・ノワール。全房で14日間のマセラシオン。古いフードルで11ヶ月間の発酵と熟成。(その間2023年5月に一度澱引き)2023年8月瓶詰。
深いルビー色。苺やフランボワーズ、クランベリーのドライフルーツなどやや凝縮感がありながら甘さ控えめな赤い果実の香りに、土、赤や紫のドライフラワー、お香、赤紫蘇、小梅などのたおやかな印象を加える香りが伺えます。先へと導くような張りのある酸が軽快感や伸びやかな印象を与え、それでいて角は円みを帯びて口当たりは柔らかく感じられ、ほどよい充実感のある果実の風味とバランス良く広がります。ドライフラワーや赤紫蘇、土などの風味が深みや落ち着いた様子をもたらし、チャーミングでありながら、どこか艶やかでエレガントな雰囲気が感じられるミディアムスタイルです。今後の熟成で更にしなやかで、繊細な飲み心地や気品のある味わいが引き出されていくことと期待が湧きます。(インポーターさん資料から抜粋)