ルトゥール・ド・ミラン(マセラシオン) 2019 750ml/ドメーヌ・フォン・シプレ

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ドメーヌ・フォン・シプレ


世界遺産に登録されている城塞都市カルカソンヌを東に30㎞ほど進んだ、ミネルヴォワとコルビエールの境目にある村エスカル。そこにドメーヌ・フォン・シプレがある。ブドウ畑は、ドメーヌのまわり一面を取り囲むように、南を背に標高の低い場所から小高い丘に沿ってテラス状に広がる。気候は地中海性気候で夏は暑く乾燥しやすいが、畑が北斜面にあるおかげで、年中風の通りが良く、ブドウは直射日光から守られる。また、石灰質の分厚い粘土層は、ブドウに細かいチョークのようなミネラルエキスを潤沢に与える。このドメーヌ周辺は、ワインの他にカルカソンヌの郷土料理に代表されるトマト風味のカスレや鴨のコンフィ、オリーブなどが有名。

ドメーヌの当主であるレティシアは、高校を卒業後1985年パリで美術商を目指し学んでいたが、一生の仕事ではないと判断した彼女は、美術商の道を諦め、1988年南の両親の下に戻り、彼らと共にカルカソンヌ郊外でシャンブル・ドット(民宿)を始める。当時、彼女の両親は祖父から引き継いだ畑5haを有しており、高校の教師をしていた父親がワインづくりを兼業していた。1998年、エスカル村にカーヴ付で7haのブドウ畑がまとまって売りに出ていたのを知った父親は、畑を買い替えることを決める。この時ワインづくりに興味を持ち始めた彼女は、同年カルカソンヌのワイン学校に通い始める。翌年の1999年にはドメーヌの丘の上の森を6ha開墾しブドウを新たに植え、着々とドメーヌ立上げの準備を整える。それから5年後の2004年、父親が教師の定年を迎えたのを機にシャトー・フォン・シプレを立ち上げ、彼女がオーナーとなる。2005年、彼女の夫であるシャソルネイ・デュ・スッドの共同管理者ロドルフ・ジャネジニを通じてフレデリック・コサールに初めて出会う。2010年、ドメーヌ経営とワイン造りに行き詰っていたレティシアだったが、フレッドのアドバイスを取り入れワイン造りを一新し、ワイナリー名もシャトーからドメーヌに変え新たな再スタートを切る。

オーナーのレティシアは、父親と夫であるシャソルネイ・デュ・スッドの共同管理者ロドルフと 3人で現在18haの畑を管理している。(繁忙期は季節労働者数名を雇う)ブドウ品種は、白ワイン用のブドウであるグルナッシュ・ブラン、ヴィオニエ、ルーサンヌ、そして赤ワイン用のブドウのシラー、グルナッシュ、カリニャン、サンソーがある。ワイン総生産量は630hL前後だが、その内の約半分はまだワイン農協に桶売りをしている。元々ドメーヌを立ち上げた時からBIOに興味があり畑も有機だったが、2005年にフレデリック・コサールと出会って以来、ヴ ァンナチュール、特に酵母無添加、SO2ゼロのワイン醸造に興味を持つ。2010年、フレッドのアドバイスによりドメーヌは見事な改革を遂げ、ワインのスタイルもカジュアルなものからより繊細でかつ重厚で高級感のあるものに変化させた。彼女の現在のモットーは「完熟したブドウでエレガントなワインをつくる!」こと。シンプルだが、南では殊更両立の難しい永遠のテーマを自らに課す。四六時中ワインのことばかり考えている、根っからのヴィニョロンだ。


ルトゥール・ド・ミラン(マセラシオン)


前年までデリール・デ・ファゴの名称でリリースされていたミュスカ・プティ・グレンのマセラシオン白。Fagotはフランス語では束柴(たばねしば)の意味で、デリール・デ・ファゴは束柴の後ろに隠しておきたいくらい「とっておきのもの」という成句なのだが、英語になるとFagotは差別的な用語としてとらえられてしまう可能性があるということがわかり、急遽2019年から名称を変更した。今回の新しい名前のルトゥール・ド・ミランは、マセラシオンのワインをつくるきっかけとなったミランのワインサロンからアイデアを得ている。2015年にミランで行われたワインサロンにフォン・シプレが参加し、その時にイタリアのミュスカのマセラシオンワインに多く触れ感銘を受け、「自分たちもつくれるかもしれない!」とアイデアを持ち帰りつくり上げたことから、Retour de Millan(ミランからの帰途)という名前にしたそうだ。つくり方は基本的に前年と同じだが、マセラシオンの期間を今回は6ヶ月とかなり長めにとっている。(ちなみに前年は3ヶ月弱だった)。出来上がったワインは、香り高くスパイシーで、新生姜のような優しい辛みと海藻や潮のような旨味、そして紅茶のような優しいタンニンがアルコールを感じる上品なエキスの中で複雑に合い舞う!レティシア曰く、スパイシーでオリエンタルな料理と相性が良いとのこと!個人的には中華やベトナムや、甘いものなら杏仁豆腐などとも合いそうな気がする!

ミュスカプティグレン85%ル・ブラン・デ・ガレンヌ2019年15%。ミュスカの収穫日は9月9日。収量は花ぶるいにより25 hL/haと40%減だった!2019年は7ヶ月のロングマセラシオンにチャレンジ!ワイン名は旧デリール・デ・ファゴだが、アメリカではファゴが差別用語に当たるため、この年からルトゥール・ド・ミランに名称変更された!SO2無添加!ノンフィルター!

オレンジ、キンカン、キンモクセイ、ジャスミン、ヴェルヴェンヌ、紅茶、コアントローの香り。ワインはスマートかつスパイシーで力強く、透明感のある凝縮したエキスの中にオレンジピールのような苦みや紅茶のようなやさしいタンニンなどが複雑に合う舞う!(インポーターさん資料から抜粋)


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