ボッカディガッビア
ワイナリー "ボッカディガッビア" を1956年まで所有していたのは、かのナポレオン直系の子孫、ルイージ・ジローラモ・ナポレオン・ボナパルト公だった。実際19世紀初頭から、ナポレオン家による経営のもと、ボッカディガッビアにはフランス品種が植えられていたのである。土地の人々が「ボルドー」「フランチェージ」などと呼んでいた諸品種がそれだ。こうした遺産は、不幸にも競売にかけられ終焉するに至った皇帝領崩壊の際に、完全に失われてしまった。
1956年にアレッサンドリ家の手へと渡り、現オーナーのエルヴィディオ・アレッサンドリが、ピノ・ブラン、シャルドネ、ピノ・グリ、カベルネ・ソーヴィニョンなどのフランス系品種を、伝統的なサンジョヴェーゼやトレッビアーノと一緒に植えたことには、上記のような理由があり、歴史的にみても意味のある選択といえる。
エルヴィディオの手になるボッカディガッビアの再生は1990年代からのことで、ボッカディガッビアの長い歴史に比べればごく最近の出来事であるが、とても情熱的な取り組みである。ただクオリティのみを追求した証ともいえる、ブドウ畑とセラーでの彼の業績を、賞賛しないわけにはいかない。
栽培はリュット・レゾネ。海に近いブドウ畑は湿度も高いため、防カビ剤だけは散布しなければならないと、エルヴィディオは話す。「ロッソ・ピチェーノ」は軽やかさと落ち着いた雰囲気があり、日々のイタリア料理にスッと寄り添う「大人のワイン」。フレッシュでアロマティックな白の「ガルビ」とともにラシーヌ創業時から20年以上輸入を続けるお気に入りワインである。
ロッソ・ピチェーノ
位置:標高180m
温度管理されたスティールタンクで長期間のマセレーションを行ったあと、部分的にフレンチオーク(新樽)で10ヶ月間熟成させる。
3年に1度、全体の約5%のみ新樽を導入。あとは基本的に古樽(2~3年)を使用。海に近いことで、より豊かなボディと骨格、また高い果実味がもたらされる。2016年VTより、日本向けのみ瓶詰め時の亜硫酸添加をやめてもらった(醸造中には使っている)。それ以降、リリースしたてからより柔らかくてフレッシュ、生き生きとした味わいを感じられる。また、樽熟成後も瓶詰めまでの期間を大容量のタンクでたっぷりと時間を取り、収穫年から3~4年後にリリースするため、リリース直後からワインは落ち着き、しっかりと開いている。(インポーターさん資料から抜粋)


