丸藤葡萄酒工業
丸藤葡萄酒工業は、山梨のワイナリーの中で、まずおさえておきたいワイナリーの1つです。 1890年、大村治作氏が山梨県の勝沼に創業した100年以上の歴史をもつ老舗で、国際レベルのワイン造りを目指し、高い志をもって努力を重ねている優良ワイナリーです。
数々のワイン本の執筆で知られる山本博氏はその著書『日本のワイン』(早川書房、2003年)の中で、「勝沼ワインの真打ちというか、それを無視して勝沼ワインを語れないワイナリーが、二軒ある。」として、そのうちの1軒に丸藤葡萄酒工業をあげています。
現在はボルドー大学で醸造学を修めた大村春男社長が、栽培から醸造まで管理しています。
大村氏は、ソムリエを描いた人気漫画『瞬のワイン』に登場する情熱的な醸造家のイメージとなった人物で同漫画のコラムでは“日本の消費者が勝沼の将来を託すべき生産者”と紹介されています。
甲州種を使ったシュール・リー製法や樽貯蔵による新しいワインスタイルを普及されるにとどまらず、自社畑にカベルネ・ソーヴィニョン、メルロー、プティ・ヴェルドー、シャルドネ、ソーヴィニョン・ブランなどのヨーロッパ系品種を垣根仕立てで栽培しており、長期展望で地道な努力を続けています。
ドメーヌ ルバイヤート
勝沼町産ぶどう100%使用。 プティヴェルド44%、メルロー42%、タナ14%。
プティヴェルドというボルドーではほんの少ししかアサンブラージュされない品種をかなり多めに使用して造られております。プティヴェルドは相当晩熟な品種で一般的に晩熟とされるカベルネ・ソーヴィニヨンよりも完熟が難しいということでボルドーでも多くの生産者が植え付けを断念しているようですが、品質を重視するワイナリーでは大切にされている品種です。
大村社長はこのプティヴェルドにかなり手応えを感じており、山梨に合う品種はカベルネ・ソーヴィニヨンやメルロよりプティヴェルドではないか!という常識にとらわれない発想力と実行力でプティヴェルドー作りに果敢に挑んでいます。
天候に恵まれた2018ヴィンテージ。3種類の品種のアッサンブラージュで、ルバイヤートのフラッグシップ・ワイン。
華やかな香りは熟した果実やスパイス、ほどよい樽香が心地よく、味わいには豊かな果実味があります。3つの品種の織り成す複雑さ、樽熟成の柔らかな熟成感が楽しめる、落着いた味わいのワインです。(ワイナリーさん資料から抜粋)