旭洋酒
もともと旭洋酒は栽培農家の組合としてスタートしましたが、栽培農家の減少などで共同経営が難しくなり、2002年、現在のオーナーである鈴木夫妻が引き継ぐことになりました。
旭洋酒のワインたちは、優しくてホッとできる太陽のようなワインを造りたいという夫妻の思いから「ソレイユ(太陽)・ワイン」と名付けられています。
「私たちは力強さを追求することよりもブドウの魅力を引き出した、柔らかな温かみの感じられるワインを目指します。」
ソレイユ クラシック 白
山梨市産甲州100% やや辛口
近隣農家のブドウのみをシンプルに醸造した地元衆御用達の定番品です。
前年に続き、2020年も暖冬から始まりましたが、萌芽から暫くは低温日もあり生育スタートは例年並み、しかし4月の終わりには早くも真夏日となる日があり、もはや一年の半分は夏なのかと狼狽えました。そして一か月半以上にわたる長い梅雨とその後一か月強の猛暑、まるで亜熱帯の雨季と乾季を思わせ、気候変動のど真ん中にいる事を実感しました。長雨の影響で殆どの品種でべと病と晩腐病が多発、甲州でも収穫量が半減した畑もありました。梅雨明け後は晴れが続いたものの糖度の上昇は鈍く暑さで酸だけが急激に減少、これまでにない低糖低酸値での収穫となりました。
このように2020年の天候はブドウにとって大変厳しいものでしたが、さてワインはというと、想像されるような薄さやフラットさとは直結しない個性を湛えている事に正直驚かされました。栽培者の努力が「発酵」を通して実を結ぶワインという恵みには、まだまだ未来があると思えてきます。
暑い気候を感じさせる黄桃や蜜柑などの香。口中はマンゴーのような緻密なテクスチャーと蜜柑水のようなみずみずしさが共存し、甲州特有の渋みが控えめな通奏低音を奏でています。
日常酒として幅広い料理に合います。ボンゴレビアンコや和風などのパスタやポトフ、コロッケなどポテト料理、ピッツァ、牡蠣や海老フライ、チキンやポークのソテー、ほっくり甘い和の煮物、さつま揚げや厚揚げ焼など。
飲用適温10℃前後。 澱や酒石が沈殿することがありますがワインの成分です。(ワイナリーさん資料から抜粋)