國津果實酒醸造所
株式会社國津果實酒醸造所は、名張商工会議所様をはじめ三重県名張市の沢山の皆様に支えられ平成30年3月に設立を致しました。
醸造所は名張市のご協力のもと廃校となってしまった小学校を醸造施設として改修し利用しています。
醸造所のテーマは葡萄農家。
ワイン造りは、冬から早春に行われる葡萄の剪定から始まります。
農家様が葡萄達と汗をかきながら一緒にワインになる事を目指し様々な壁を乗り越え手を取り合って長いシーズンを歩んでいきます。
醸造では、葡萄と農家様の意見を尊重し畑をしっかり表現できるようなワインになるよう全力でお手伝いをします。
その為、弊社のワイン醸造は「葡萄8割人2割」という強い信念のもと醸造を行っています。
Budoutoikiru Maceration
ぶどうと活きるについて
今回、使用した葡萄は、山形県山形市で葡萄栽培をしている、ぶどうと活きるさん(枝松祐介さん 古内重光さん)の葡萄を100%使用しました。彼らは地元が葡萄の一大産地でありながら、担い手不足が原因で葡萄園の廃園が、次々と増えていく現状のなか、地元の名産品を一生懸命作ってきた先輩たちの葡萄をどのように守っていくか、また楽しく運営を継続していけるかをテーマに掲げ、活動をされています。
例えば、歳を老いて、息子さん、娘さんが継続できず、何代も続いてきた葡萄畑を廃棄してしまいそうな場合に、彼らが畑をひきうけ、葡萄園を維持していくという活動をしています。彼らは仲間を集い、葡萄づくりの醍醐味を共有することで、地元の若者に新たな職の選択と、地域で続いてきた葡萄畑の維持に貢献しようと奮闘しています。
また、もう一つの大切なテーマは、「兼業」ということかもしれません。枝松氏、古内氏それぞれ、葡萄以外に、他のお仕事をもっています。
その中で、彼らが管理できる畑の規模を踏まえて、労働の分配等、葡萄園をやりくりできるやり方を追求し、「高品質な生食用ぶどう、理想のワイン用ブドウ」の生産をかかげて葡萄園を運営しています。兼業というと、どっちつかずというイメージを持たれる方がいるかもしれません。しかし、労力が半端なく、収入が少ないとう農業運営が一般的になりつつある、この日本において、他で収入を得ることで、収入面の不安を払拭し、作業規模を無駄に増やさず、できる範囲にしぼって、畑作業の質向上に精進していくことは、かえって、高品質な葡萄を生産する一つのモデルだと私たちは考えています。
弊社とは、2017年の冬に、弊社と共にワイン造りすることになりました。弊社スタッフの中子が目指す、「農家のワイン」の考え方に賛同していただき、目標のワインを掲げて、剪定前の冬から栽培シーズンを通して、コミュニケーションをしながら販売の本日まで、やってまいりました。毎年、ワインの出来を確認し、日々一歩ずつ前進できるよう、ぶどうと活きるは活動しています。
ブドウトイキルマセラシオン 2025 醸造について
酸味はやや穏やかではありましたが、よく熟した果実にはしっかりとした充実感が感じられました。それでもなお、ブドウトイキル様の園地に由来するすっと抜けるようなマスカットの香りは失われることなく、畑の輪郭を静かに伝えてくれる葡萄でした。
今回はマセラシオンとして仕込むにあたり、従来のデラウェアが持つ、きれいな酸の印象を損なわないよう、過度な抽出にならないことを心がけました。
そのため、できるだけ早い段階で抽出を進めること、そして発酵の立ち上がりを何よりも優先し、 全房での醸造を選択しました。
仕込み後、発酵開始までの約三日間は密閉状態で静置し、自然ににじみ出る果汁の量を見守りました。発酵が始まった翌日に常温へと移し、過度に急がせることなく、それでも滞らせないよう、発酵の様子を丁寧に見ながら進めていきました。
初期の四日間は、朝晩のピジャージュによって穏やかに酸素を送り込み、比重が1.04台に入ってからは一日一回に抑え、さらに比重が1.01台となった段階でセラーへ移動しました。
その後は、果房に軽く穴をあけ、計量カップでやさしくルモンタージュを行いながら、過度な抽出にならないよう、慎重に進めていきました。
速さを求めながらも、行き過ぎないように。
その間を探るような仕込みでしたが、葡萄の持つ素直な表情が、少しでもそのままワインに映っていればと思っています。
味わいはとてもピュアで、オレンジやマスカットを思わせる果実味に、穏やかでありながらもきれいな酸が寄り添い、全体として軽やかなバランスのワインになりました。
合わせるお料理は、強く主張するものよりも、素材の味わいが素直に感じられるものがよく合いそうです。例えば、シンプルな鶏肉のローストや、白身魚のグリル、あるいは軽く柑橘を添えたサラダなどと一緒に、気負わず楽しんでいただけましたら嬉しく思います。(ワイナリーさん資料から抜粋)


